商標登録

商標制度について

商標制度は、商品やサービスに対するブランドを保護する制度です。
商標権は、更新登録を繰り返すことで、商品やサービスに使用する名前やマークを半永久的に使用することができる権利です。
商標権を持っている権利者が、その商標を商品やサービスに独占的に使用することができ、他人の使用を排除することができます。商品やサービスに新たな名前を付けて販売する場合、他人の商標権を侵害しないか気を付けなければなりません。前もって調べる必要があります。

商標について

商標とは

商品やサービスに使用されるブランド名やネーミング、マークをいいます。

商品とは

有体物であって独立して商取引の目的物となり、有償で売買され、流通性のある動産をいいます。
有体物とは、目に見えて手に取ることができるものです。 したがって、目に見えない「電気」や「熱」、手に取ることのできない「光」は有体物ではありません。物として移動できるもののみが商品になります。

サービスとは

レストランで食事の提供を受けたり、バスに乗って目的地に移動したり、銀行にお金を預けたりするときに受ける奉
仕です。

商標の必要性について

商標は、自分の商品やサービスを他のそれらと区別するために付けられるものですが、商品やサービスに特定の商標を使用し続けることで、独自のイメージが生まれ、その商品やサービスの価値が上がり、その商品やサービスに対する信用が増加します。商標の認知度が高ければ、他人の商品やサービスとの差別化ができ、商売をするうえで大変有利になります。

他人に真似されないために

使用している商標を他人に真似されたのではせっかくのイメージを他人に利用され、販路を失うことにもなりかねません。

また、消費者は記憶した商標を手がかりとして同一の商品を入したり、同様のサービスを受けることができます。

商標が不特定多数の人に自由に使用されたのでは、消費者は誤って劣悪なコピー商品を購入したり、劣悪なサービスを受けることになるかもしれません。

そこで、他人に自己の商標を使用させないために商標権を取得する必要があります。商標権が発生すると、登録日か ら10年間権利が有効です。

そして、商標権者のみが登録商療を独占的に使用することができ、他人が商標権にかかる商標を商品やサービスに対して無断で使用すると、差止請求や損害賠償請求をすることができます。

商標登録の要件

1その商標を使用する意思が必要です

商標は、実際に使用されて初めて業務上の信用が蓄積されます。
したがって、使用する意思のない商標は保護価値がなく、登録を受けることはできません。

2他人の商品やサービスと区別できることが必要です

商品やサービスにその商標を使用した場合、その商標に他人の商品やサービスと区別(識別)する機能があることが必要です。

商標の使用者は、自分の商品やサービスを他人の商品やサービスから区別させるために商標を使用し、そのような使用によって業務上の信用を蓄積することができます。

他人の商品やサービスと区別できない商標として、普通名称や慣用的に用いられている商標、商品の産地や品質、サービスの提供場所や質等を表す商標、ありふれた氏や名称、きわめて簡単でかつありふれたものがあります。

3公序良俗に反しないですか?

公益を害する商標に登録を認めるわけにはいかないからです。

4他人の権利を害する商標ではないですか?

商標権は、他人の使用を排除できる権利ですから、他人の権利を不当に害するものであってはなりません。

たとえば、他人の肖像や氏名等と同一又は類似の商標、他人の登録商標と同一又は類似の商標、他人の周知商標に類似する商標、他人の著名商標と混同する恐れのある商標があります。

商標権の効力

1登録の日から10年間権利が存続

商標権が登録されると、登録の日から10年間権利が存続します。

商標権は更新登録によって何回でも更新できるので、半永久的に権利を維持することができます。

2独占して使用できる

商標権が発生すると、商標権者のみがその商標を使用することができ、第三者は登録商標と同一又は類似の商標を使用することができません。

商標権は財産権であり、その侵害者に差し止め請求や損害賠償請求をすることができます。